青森市の豪雪で車の雪おろし、塗装を傷つけない道具と順番
監修:髙濵 良夫(出光リテール販売株式会社 販売部 担当課長)
車の雪下ろしで塗装の傷を防ぐには、屋根から下へ正しい順番で落とし、ボディに直接ブラシを当てず薄く雪を残すことが重要です。年間119.5日も雪が降る青森など、毎朝の除雪作業による擦り跡やダメージから愛車を守りたい方に役立つ解説です。
目次
結論:青森の豪雪による車の雪下ろしで塗装の傷を防ぐには、屋根から下に向かって正しい順番で雪を落とすことが重要です。
冬の寒さが厳しい地域では、毎朝のように車に積もった雪を取り除く作業が日課となります。急いで雪を落とそうとして、つい力任せに作業をしてしまい、春になってからボディの擦り跡に気づいて後悔するケースも少なくありません。この記事では、塗装へのダメージを最小限に抑えるための正しい手順と、雪国ならではの注意点について詳しく解説します。
1. 青森市の雪は平年で約570cm
雪の多い青森では、毎朝の車の雪下ろしで塗装に傷をつけないための工夫が必要です。気象庁の平年値を見ると、青森市では冬の期間を通じて多くの雪が降り積もります。

| 項目 | 平年値(1991〜2020年) |
|---|---|
| 降雪の深さ合計 | 約570cm(目安) |
| 最深積雪 | 約100cm(目安、2月は約100cm) |
| 雪日数 | 約120日(目安) |
(出典1)
年間の降雪の深さ合計が約570cm(目安、出典1)に達するということは、一冬の間に大人の身長の3倍以上もの雪が降る計算になります。また、雪日数が年間約120日(目安、出典1)であることから、1年のうち約3分の1の日は雪が降っていることになります。屋外に駐車している車は、雪の降る日が続くとすぐに雪に覆われてしまいます。
最深積雪の平年値は約100cm(目安)、2月は約100cmです(出典1)。このような過酷な環境下では、車の雪を落とす作業が毎日のように発生します。回数が多い分だけ、誤った方法で作業を続けると車体に与えるダメージも蓄積しやすくなります。
2. 毎朝の雪下ろしでつく傷の種類
青森の厳しい寒さの中で車の雪下ろしを行う際、気をつけていても塗装に傷がついてしまうことがあります。雪を落とす作業によって生じる傷には、主にいくつかのパターンがあります。
スノーブラシによる擦り傷
最も一般的なのが、スノーブラシの毛先が直接ボディに触れることで生じる細かい擦り傷です。新雪のような柔らかい雪であっても、ブラシで強く擦ると塗装表面のクリア層に微細な線傷が入ってしまいます。特に、雪と一緒に付着した砂ぼこりや汚れをブラシで引きずってしまうと、紙やすりで擦ったような状態になり、塗装の艶が失われる原因となります。
凍結した雪や氷を剥がす際の傷
夜間に気温が急激に下がると、車体に積もった雪が溶けて再び凍り、ボディに強固に張り付くことがあります。この凍結した氷をスクレーパーなどの硬い道具で無理に削り取ろうしたり、力任せに引き剥がそうとしたりすると、塗装に深い傷をつけてしまう危険があります。氷を剥がす際に塗装表面ごと傷つけてしまうこともあるため、無理な物理的な力は避ける必要があります。
衣服や除雪具が接触する傷
車高の高い車や、屋根の中央部分の雪を下ろす際、作業者の衣服のファスナーやボタン、あるいは手に持っている除雪具の柄がボディに当たって傷がつくこともあります。厚着をして作業をしていると、車体に触れている感覚が鈍くなるため注意が必要です。
日々の雪下ろしだけでなく、通常の洗車時にもボディを擦ることで同様の傷が発生するリスクがあります。傷を防ぐための基本的な考え方については、洗車傷(スワールマーク)を防ぐ正しい洗い方|コーティングで守るもあわせてご覧ください。
3. 青森インターSSで相談できること
青森インターSSでは、雪国ならではの塗装の悩みに対し、最適なコーティングメニューをご提案しています。当店には最高峰の技術を持つEX資格者が2名、1級資格者が2名在籍しており、キーパー技術コンテストへの出場歴を持つスタッフもおります。確かな技術力で、お客様の愛車を雪や氷によるダメージから守るお手伝いをいたします。また、コーティング施工中はお客様にご不便をおかけしないよう、代車をお貸し出ししております。詳しい設備やメニューは、店舗ページでご確認ください。
4. 屋根→窓→灯火→足回りの順に落とす理由
青森の冬、車が雪に埋まるたびに行う雪下ろしで、傷を防ぐには順番が重要です。車の雪の落とし方として、まずは屋根から始めるのが基本です。上から下へと順番に雪を落としていくことで、効率よく安全に作業を進めることができます。
1. 屋根の雪を下ろす
最初に屋根(ルーフ)に積もった雪を下ろします。もし窓ガラスやボンネットの雪を先に落としてしまうと、後から屋根の雪を下ろした際に、再び窓やボンネットに雪が積もってしまい二度手間になります。屋根の雪は、ボディに直接ブラシを当てないよう、薄い雪の層を残すようにして落とすのが塗装を守るコツです。
2. 窓ガラスの雪を落とす
屋根の次は、フロントガラス、サイドガラス、リアガラスの雪を落とします。窓ガラスは運転時の視界を確保するための最も重要な部分です。ガラス面は塗装に比べて硬いため傷はつきにくいですが、ワイパー周辺に凍りついた雪を無理に引っ張るとワイパーゴムを傷める原因になります。車内の暖房やデフロスターを活用して、内側から熱を加えて溶かすのが安全です。
3. 灯火類(ヘッドライト・テールランプ)の雪を落とす
続いて、ヘッドライト、ウインカー、テールランプなどの灯火類の雪を取り除きます。これらが雪で覆われていると、夜間や吹雪の際に自分の車の存在を周囲に知らせることができず、事故の危険性が高まります。最近のLEDヘッドライトは発熱量が少ないため、走行中の熱で雪が溶けにくい傾向があります。出発前に確実に手で雪を取り除いておく必要があります。
4. 足回り・ナンバープレート周辺の雪を落とす
最後に、タイヤ周りやナンバープレート周辺の雪を落とします。タイヤハウス内に雪の塊が凍りついていると、ハンドルを切った際にタイヤと接触して走行の妨げになることがあります。また、足回りには凍結防止のために撒かれた融雪剤が付着しやすいため、雪と一緒に汚れを落とす意識を持つことが大切です。融雪剤による影響については、融雪剤・塩害から車を守るコーティングの必要性をご確認ください。
5. 屋根の雪を残して走らない
青森での車の雪下ろしにおいて、傷を恐れるあまり屋根の雪を残したままにするのは大変危険です。屋根の雪を残して走る危険については、多くのドライバーが一度はヒヤリとした経験を持っているのではないでしょうか。

屋根に大量の雪を乗せたまま走行し、交差点などでブレーキを踏むと、慣性の法則によって屋根の雪の塊が一気にフロントガラスへと滑り落ちてきます。これにより運転者の視界が完全に塞がれ、ワイパーを動かしても重い雪を払いのけることができず、重大な事故につながる恐れがあります。
また、走行中の風圧によって屋根の雪が後方に吹き飛ぶこともあります。後続車に向かって硬く凍った雪の塊が飛んでいくと、後続車のフロントガラスを割ってしまったり、歩行者に当たって怪我をさせたりする危険性があります。
クリスタルキーパー、フレッシュキーパー、ダイヤⅡキーパー、EXキーパーなどのボディガラスコーティングを施工している車は、ガラス被膜とレジン被膜によって塗装表面が平滑になっているため、雪が滑り落ちやすくなる傾向があります。しかし、だからといって屋根に雪を残したまま走行してよいわけではありません。出発前には必ず屋根の雪をしっかりと下ろし、周囲の安全を確保してから運転を始めることが雪国での鉄則です。
6. 雪に埋もれた車の排気口とマフラー
大雪の日に特に注意しなければならないのが、車の排気口(マフラー)周辺の除雪です。駐車場で車が深い雪に覆われてしまった際、寒さをしのぐためにエンジンをかけて車内で暖を取ろうとする行為には、命に関わる危険が潜んでいます。
車のマフラーが雪で塞がれた状態でエンジンを稼働させると、行き場を失った排気ガスが車体の下側に溜まります。そして、エアコンの外気導入口やドアのわずかな隙間から、一酸化炭素を含んだ排気ガスが車内へと侵入してきます。一酸化炭素は無色透明で臭いもないため、車内にいる人は気づかないうちに一酸化炭素中毒に陥り、意識を失ってしまう危険があります。
車を動かす前や、やむを得ず車内で待機する場合は、必ず車の後方に回り、マフラー周辺の雪をしっかりとスコップなどで取り除く必要があります。また、降雪が続いている間は、こまめに外に出てマフラー周辺に再び雪が積もっていないかを確認することが重要です。雪下ろしの作業は、単に車をキレイにするだけでなく、安全に車を使用するための命を守る作業でもあります。
7. よくある質問
8. 出典
- 過去の気象データ検索 平年値(1991〜2020年) 青森(気象庁、2026年10月閲覧)
この記事の監修
髙濵 良夫
出光リテール販売株式会社 販売部 担当課長
資格:コーティング技術1級資格者(EXキーパー資格者)
弊社中国カンパニーでKeePer施工と施工者育成に従事。
現在は、KeePer全社推進・KeePer LABO推進業務に従事。
